雪倉岳・白馬岳
1977年(昭和52年)7月30日〜8月1日

メ モ
後立山で歩き残している白馬岳以北の朝日岳と雪倉岳をテント泊で縦走する山行を計画した。
大阪から夜行急行”きたぐに”で糸魚川まで行き、そこから大糸線に乗り換えてで平岩で下車。平岩からバスで蓮華温泉に入る。車窓からは朝日岳から雪倉岳にかけての雪を残した山並みが見えた。
1日目は朝日平までの行程。途中には湿原やお花畑が多く、今なら興味津々と言ったところだが、当時はそんなものにはあまり興味がなく、花と言えば五輪尾根に咲いていた水芭蕉を覚えている程度だった。道は変化に富んでおり、珍しいモッコ渡しなどもあった。しかし朝日平までの道のりは長く朝日岳を越えて目的地に着いたのは夕方だった。その日は朝日平でテントを張る。
2日目の朝は白馬岳方面にうっすらと雲がかかっている程度でよく晴れたいい天気だった。朝日岳を巻く水平道を小桜ヶ原まで来ると目の前に雪倉岳が高く大きく横たわっており、その登りは見たとおりかなり厳しいものだった。雪倉岳を越え、鉢ヶ岳直下のお花畑を過ぎて三国境目指して登る。三国境から白馬岳を越えて村営頂上宿舎横のキャンプ地にテントを張った。
3日目は朝焼けの雲や小蓮華山から見た朝日に輝く雪倉岳が素晴らしかった。白馬三山から続く後立山連峰の眺めを堪能して、白馬大池から天狗の庭を通って蓮華温泉に下った。蓮華温泉では露天風呂に入り、雄大な自然の中でゆっくりと3日間の疲れを癒した。
平岩からは来た時と同じように糸魚川経由で北陸周りで京都に向かった。


行 程

蓮華温泉

五輪尾根

朝日岳

朝日平(30日泊)

雪倉岳

      三国境⇔白馬岳
        ↓  (31日泊)
小蓮華山

白馬大池

蓮華温泉

距離     : 33.4km
最大標高差: 1,773m
累積標高  : 2,793m
  




天 候

7月30日:晴れ
   31日:晴れ
8月 1日:晴れ
 

原典:気象庁「天気図」、加工:国立情報学研究所「デジタル台風」 

山行記録

1日目。蓮華温泉を午前8時50分に出発。
午前10時ごろに平馬平を過ぎて瀬戸川を渡るところまでは下りとなる。
瀬戸川をモッコ渡しで渡り、さらに白高地沢を渡ると朝日岳まで標高差1000mを越す登りとなる。
カモシカ坂を登り詰めると花園三角点と呼ばれる湿原に着いた。

雪溶け水(と思う)が流れる花園三角点の水芭蕉。
三角点に着いたのは多分昼過ぎで、まわりは霧に包まれていた。

ワタスゲの群落。この写真も花園三角点だと思うが確信はない。
このあと八弥兵衛平を過ぎて朝日岳を越え、朝日小屋のある朝日平に着いたのは午後5時を大きく回っていた。
途中、八兵衛平あたりからだったと思うが、立ち込める霧を透かして見た朝日岳の大きな姿は朧気ながらも記憶の中にある。
朝日小屋は満員の盛況で、小屋だけでは収容しきれず仮設テントが張られていた。

2日目。白馬岳方面には薄い雲がかかっていたが、概ね登山日和の好天気だった。
朝日平を午前5時前に出発し、朝日岳を巻いて小桜ヶ原まで来た。
振り返ると朝日岳が大きく見えた。

右手には雲がかかった清水岳。

行く手には雪倉岳が高く大きかった。厳しい登りになりそう。
手前は赤男山。

雪倉岳の登りから朝日岳を振り返る。

清水岳方面の雲も取れたようですが、
日が高くなって雲が湧き始めている。

午前9時20分に雪倉岳に着いた。予想どおりなかなかきつい登りだった。
予定時間も大幅にオーバー。特にツバメ岩からの登りが堪えたようです。
雲が湧きたち始めた中、白馬岳に向かう。

鉢ヶ岳を巻いて三国境に向かう。

鉢ヶ岳の東斜面は残雪が豊富でお花畑が広がっている。

鉢ヶ岳のお花畑。
このあと疲れた体に鞭打って三国境まで登り(午後1時)、
白馬岳を越えて村営頂上宿舎横でテント泊しました。雪倉岳の登りでバテた日でした。

3日目。白馬岳山頂から朝焼け雲を眺める。

小蓮華山からの焼山、火打山、妙高山。
眼下に白馬大池。

小蓮華山から見た朝日に輝く雪倉岳。その後ろに旭岳。手前左に鉢ヶ岳。
昨日、一昨日歩いた山々です。

小蓮華山からの白馬岳と後立山連峰。
遠くに立山や槍・穂高も・・・。

小蓮華山からの白馬岳本峰。

白馬大池から蓮華温泉に下る途中、天狗ノ庭から雪倉岳(中央)と鉢ヶ岳(左)を眺める。
雪倉岳の登りがきつそうなことが分かる。逆コースの方が良いかも。

天狗ノ庭からの朝日岳。
右の五輪山の下方の平坦地が花園三角点、朝日岳の右に続く平坦な尾根の右端あたりが八兵衛平かな。
蓮華温泉に下ったあと、折角なので露天風呂まで登ってお湯に浸かり3日間の疲れを癒しました。


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