大台ヶ原
2015年(平成27年)8月23日


メ モ
伊吹山行から1週間経った今回の山行も車を最大限に利用して、近畿地方で比較的高山気分を味わえる大台ヶ原を目指すことにした。大台ヶ原に行くのは昭和56年の秋以来3度目になるが、夏の盛りに登るのは初めてのことだった。今回も写真好きの長男が正木嶺の立ち枯れを見たいと言って同行することになった。
前日少し仮眠する予定で11時頃に横になったが、目を醒ましたのは午前4時前。これではご来光はまず無理なのでどうしようかと思ったが、天気は良さそうなのでとりあえず予定どおり行くことにして午前4時半に家を出発した。予定より2時間以上の遅れだった。時間短縮のため橿原まで高速を利用し、橿原から先は国道169号を進んで行く。まだ朝は早いので順調に走って伯母峰トンネルの手前からドライブウェイに入る。20kmほどの道程を30分かかって駐車場に着いたのは午前7時前だった。
駐車場には車中泊をしたのか、かなりの数の車が止まっていたが空きスペースは十分にあった。空模様はと言うと、晴れ間はあるものの雲が多く、その動きも速かった。そのうちに晴れてくるだろうと思って支度を始める。気温は14℃で少し肌寒い程度だった。爽やかな大気を思い切り吸って7時15分にまずは日出ヶ岳を目指して駐車場を出発した。


行 程

駐車場

日出ヶ岳

正木嶺・正木ヶ原

尾鷲辻

牛石ヶ原

大蛇ー

牛石ヶ原

尾鷲辻

シオカラ谷源流

駐車場

距離     : 9.2km
最大標高差: 165m
累積標高  : 273m
  





天 候

晴れ
 (日本気象協会tenki.jp : 過去天気)

山行記録

 
 早朝7時の大台ヶ原駐車場。
雲が多い天気だったがその動きは速く、そのうち晴れてくるに違いないと希望的観測をする。


 
 支度をして7時15分にビジターセンター横の登山口から出発した。まずは日出ヶ岳を目指す。


 
日出ヶ岳へは右手のシオカラ谷に沿った平坦な道。眼下には帰路に使う予定の巻き道が見える。


朝日を受ける原生林と下生えのミヤコザサ。
背丈の低いミヤコザサは遠目には芝生のようで大台ヶ原や大峰山の景観を引き立てている。


登山口から40分ほど行くとようやく稜線が近づいてきました。果たして展望台からの眺めは・・・・。


稜線に出ると前方が明るく開けて、目の前に熊野灘の素晴らしい景色が広がっていた。
雲は北の方角から湧いてきており、その反対側の南や東の空はよく晴れていたのだった。


 
 展望台からの眺めを満喫してから日出ヶ岳に向かう。日出ヶ岳までは木製の階段が続く。
途中で振り返ると、あとから行く正木嶺が流れゆく雲の中に見え隠れしていた。


 
木製の階段をドンドン登って行きます。


ミヤコザサに覆われた斜面の先に頂上の展望台が見えてきた。


 
 日出ヶ岳山頂までもう少し。


 
 午前8時10分に日出ヶ岳山頂に到着。


 
展望台に登ってまず眺めたのは南西の熊野灘方面。
あとで分かったのだが、この日はご来光も拝めたらしい。残念なことではあった。


 
東の紀伊長島方面


 
 南東の尾鷲方面


尾鷲方面(左)と正木嶺(右)


これから行く正木嶺。
この時は西の大峰山脈は北から流れてくる雲に遮られてよく見ることが出来なかった。
これからの天気の回復を期待して8時30分に正木嶺に向かった。


 
 展望台まで戻ってから稜線に沿って進み正木嶺に登って行く。こちらも階段の道だ。
まだ8月下旬だが、稜線付近の木々には既に色付いてきているものもあった。


 
 正木嶺まであとすこし。思惑どおり天気は回復してきた。


8時50分に正木嶺山頂に到着。ササの緑、青い空に白い雲。日出ヶ岳よりもいい雰囲気です。


縦横にけものみちが走る山頂の笹原。ここもかつては樹林に覆われていたようです。


 正木嶺から熊野灘方面を眺める。まことに雄大な景色めです。


振り返れば先程までいた日出ヶ岳が姿を現してきた。


 10分ほど休憩してから、気持ちのいい山頂をあとにして先に進む。


正木ヶ原に向かって下って行く。
このあたりが立ち枯れの典型的なところだろう。年月が経って既に多くの木々が倒れてしまっている。
苔むした樹林もよいが、このような開けた明るい道も悪くはないと思うが・・・。


大峰山脈がようやく姿を見せてきました。


 
 正木嶺を振り返る。力尽きて倒れかかる木。


太平洋に向かって下って行くような階段です。


八経ヶ岳方面も雲が切れてきた大峰山脈。


大峰南部の釈迦ヶ岳から孔雀岳、仏生嶽


大峰中部の八経ヶ岳と弥山


階段を下り切ったあとしばらく樹林の中の道を進んで正木ヶ原に近づくと、立ち枯れの木々が目立つようになる。


 
 9時20分に正木ヶ原に着く。


 
 樹林の中に立ち枯れの木が混ざっている。いつかは正木嶺のようになってしまうのだろうか。


正木ヶ原から正木嶺を振り返る。あの山肌も以前は樹林に覆われていた。


 
正木ヶ原から緩く下って9時35分に尾鷲辻に着く。東屋で一休み。
これからどうしようかと相談したが、折角ここまで来たのだから大蛇ーまで行ってみることにした。


 
 殆ど起伏のない道を進んで10時に牛石ヶ原に到着。八咫烏を案内役にした神武天皇が迎えてくれました。


 
牛石ヶ原の手前でふと空を見上げると、そこはもう秋の風情だった。


牛石ヶ原。
ミヤコザサの薄い緑と木々の濃い緑、そして青い空と白い雲。気分は最高です。


 
 牛石ヶ原を通り抜けて大蛇ーへの分岐に近づく。大勢の人が休憩していた。


 
 大蛇ーへの分岐点


分岐点から10分ほど尾根道を下って行くと大蛇ーに着く。目の前に大峰山脈の大展望が広がる。


左から、鋭い頂の釈迦ヶ岳。そのすぐ右に孔雀岳。さらに稜線を辿って仏生嶽。
大峰山核心部における南部の山々。


大峰山中央部の八経ヶ岳と弥山


大峰山北部の大普賢岳、山上ヶ岳方面。ようやく雲が切れてきました。


大蛇ーから南の方を眺める。紀伊半島は山また山の世界です。
眼下の谷は東ノ川で、池原ダムを経て十津川と合流して熊野川となり太平洋へと流れ込みます。


 大蛇ーから北の西大台方面を見る。左遠くにドライブウェイが見える。
右手の岩壁は蒸篭ー。左手遠くには千石ーと西ノ滝(?)が小さく望めます。


 
 大蛇ー展望台から必死になって撮影する人。少し腰が引けてます。
このあと10時25分に帰途に就いた。分岐まで戻り、そこで休憩して早めの昼食を取った。


 
 帰路は高低差の少ない尾鷲辻からの巻き道を行くことにして、11時10分に大蛇ー分岐を発ち牛石ヶ原を戻って行く。


 
 尾鷲辻で小休止してから駐車場までの最短ルートである巻き道に入る。


 
 巻き道は平坦で歩きやすいところだった。坦々と歩いてシオカラ谷の源流の橋を渡る。


 
 12時15分に駐車場に戻ってきた。出発してからちょうど5時間。歩行距離は約9kmだった。


 
 日曜日と言うこともあり駐車場ほぼ満車状態(95%位か?)。
予想どおりの天気の回復により、太平洋の雄大な眺めや大峰山脈の大展望、
薄緑色のミヤコザサの中の白い立ち枯れの風景など、期待以上のものが得られた山行だった。




コースタイム
往  駐車場(7:15)−日出ヶ岳(8:10-8:30)−正木嶺(8:50-9:00)−正木ヶ原(9:20)−尾鷲辻(9:35-9:45)
   −牛石ヶ原(10:00)−大蛇(10:15)
復  大蛇ー(10:25)−分岐(10:40-11:10)−牛石ヶ原(11:10)−尾鷲辻(11:25-11:35)−駐車場(12:15)

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