焼尾山
2023年(令和5年)2月11日

メ モ
今年の近畿地方は暖冬とまでは言わないまでも、比較的穏やかな日が続いて近場の山は雪も少ないようです。また、この週末は天気は良さそうだが少し気温が高くなるとの予報だった。したがって新雪や霧氷などの綺麗な冬景色は期待できないので、今回は鈴鹿主稜線で未踏の五僧峠と鞍掛峠の間に僅かながらでも足跡を残しておくことにしました。
アプローチの道が閉鎖されているこの季節にこの山域に入る登山者はあまりいないようで、現地の最近の情報は全くなしでした。また当日は時間の制約もあったので、今回は鞍掛峠から行けるところまでのピストンとしました。
11日の午前5時に家を出発して八日市まで高速を走り、多賀大社前から国道306号に入りました。大君ケ畑の集落を通り抜けたところにゲートがあったが、1車線分は開いていたのでそのまま走り続けて行くと橋の上や日陰に凍結した雪が見られるようになってきた。ハンドルを取られないようにスピードを落として緩い上り坂を進んで行くうちにとうとう道路全面が凍結状態になってしまった。少し危険を感じながらも徐行で進んで鞍掛橋に着いたのは午前7時過ぎだった。
鞍掛橋の手前にはすでに数台の車が止めてあった。駐車するために方向転換をするときに少しスタックしてしまい焦ったが、どうにか路肩まで移動することができてホッと一息つきました。スタッドレスは凍結には効果なしということを身をもって認識しました。
一休みしてから支度をしている間にも何台かの車が到着していた。私以外はおそらく御池岳方面へ行かれるのだろう。まわりは路面が凍結していたので念のためチェーンスパイクをつけて午前7時45分に鞍掛橋を出発しました。

行 程

鞍掛橋
↓↑
御池谷分岐
↓↑
鞍掛峠
↓↑
焼尾山

距離     :  6.3km
最大標高差:  500m
累積標高  :  500m
    




天 候

晴れ
 
 (日本気象協会tenki.jp : 過去天気)

山行記録

午前7時過ぎに鞍掛橋に到着。付近の路面は凍結しています。
念のためチェーンスパイクをつけて午前7時45分に出発しました。


林道も凍結状態です。


直進する御池谷への道と別れて、
左に折れて橋を渡って巡視路の入口へ向かいます。


分岐からほどなくして写真の鞍掛尾根の上部へ取り付く巡視路の入口の前を通ります。
鞍掛橋付近には、知っている範囲で巡視路は3つあります。
一つは桜峠へ登るもの。もう一つはこの巡視路。そして3つ目がこれから登る鞍掛峠方面への道です。


御池谷の分岐から10分ほどで第3の巡視路入口に到着。
分岐からここまで雪はほとんど無かったし、ここから先も無いようなのでここでチェーンスパイクをはずしました。


堰堤の右端を乗り越えて巡視路の入口に立つ。なかなかの急斜面です。


登り続けること30分ほどで送電塔が見えてきました。


 
送電塔を見上げる。


 
送電塔の基部から鈴ヶ岳(左)、送電塔(右)が立つ桜峠、茶野を眺める。
鞍掛橋から巡視路を辿ってあの稜線まで登ったのはもう10年も前のことです。


これから向かう鞍掛峠以北の山。未知の山域です。


送電塔から少し登ったところで道は二つに分かれる。
右に行くと鞍掛尾根の下部の送電塔に出るが、今回は左の鞍掛峠への道を行きます。


予想どおりこちらの道には全く踏み跡がありません。


ほぼ水平の道を進んで行くとトンネル西口からの道と合流します。もちろんそちらにも踏み跡はありません。


次の送電塔が立つところまで来ました。
ここから鞍掛峠までの道は急な斜面を巻いて行くため、この季節では積雪により通過は危険です。


したがって、ここから鞍掛尾根の稜線まで直登して行きます。


一登りで尾根に乗りました。頭陀ヶ平と光る伊勢湾が見えます。


右に行くと鈴北岳から御池岳方面です。


左に下って行くと鞍掛峠です。


午前9時10分に鞍掛峠着。
7年前に来た時は鞍掛橋から1時間ほどだったが、今回は少し時間が掛かってしまいました。
雪のためか歳のためか?おそらく両方だろう。


 
 今日のお地蔵さんは袈裟を着てなくて寒そうです。


ここから未踏の山域に入って行きます。


鈴鹿らしい急登が続きます。白いテープが何本もひらひらと舞っていますが何なんだろう。


 
峠から10分ほどで3番目の送電塔に到達。


振り返ると鈴北岳や御池岳が見えました。


 
その左には頭陀ヶ平と光る伊勢湾


これから登る稜線


登山道にはほとんど雪はありません。


固定ロープを補助にして急登します。


午前9時半過ぎに焼尾山との分岐に着きました。
焼尾山は鞍掛峠と五僧峠の間では最も標高の高い山ですので割愛することは出来ません。


焼尾山に向かう途中で北の眺めが広がるところがありました。
中央の山が三国岳。その後ろに霊仙山と伊吹山を始めとした奥美濃の山々が見えます。
山岳展望は後回しとして、まずは焼尾山を目指します。


痩せ尾根が続きますが特に危険はありません。


分岐から10分足らずで焼尾山に着きました。


山頂はそれほど広くありませんが、なかなか雰囲気の良いところです。
ここでエネルギーの補給を兼ねて少し休憩します。


焼尾山。
この付近の最高峰にもかかわらず、三国岳や烏帽子岳に比べると知名度が低いように思います。


山頂からは南に鈴北岳や御池岳が見える程度です。山頂で15分ほど過ごしてから分岐に戻ります。


途中で主に北の方面の山々を眺めながら行きます。
なお、以下の写真はそれぞれ異なる場所からの山岳展望ですが、鍋尻山から反時計回りに整理しています。


 
まずは鍋尻山です。背景は赤坂山や三国山方面の山々。左に琵琶湖が見えます。


霊仙山。左の近江展望台から右の谷山まで続く大きな山体です。
手前には霊仙山を囲むようにリョウシやコザトのある尾根や昨年歩いた主稜線(県界尾根)が見えます。


霊仙山の右奥には白倉ノ頭と金糞岳。手前は三国岳の山頂部。


 
金糞岳の右後ろには奥美濃の山々。
多分、黒壁山から烏帽子山の稜線とその後ろに笹ヶ峰方面の山並み。


 
言わずと知れた伊吹山。雪は少なめです。


 
奥美濃の山々の盟主能郷白山。白山の名に恥じず山頂部は真っ白です。


 越美国境の山々と霊峰白山。中央左の鋭鋒は屏風山。


最後に北アルプスの穂高岳(左)と乗鞍岳。これだけの山々を見ることが出来て言うことなしです。


 
分岐に戻ったのは午前10時20分。山岳展望に少し時間をかけてしまいました。
今日は鞍掛橋に午後1時には戻りたいので、これから三国岳まで行くのは無理と諦めてここで引き返すことにしました。
三国岳へは新緑か紅葉の時期に行くことにします。


 
分岐からは琵琶湖越しに雪を被った比良連峰が見えました。左の白い山は先月登った蓬莱山です。


 
同じく分岐からの茶野と鈴ヶ岳


 
三番目の送電塔からの鈴北岳


 
同じく三番目の送電塔から、鍋尻山、ザラノ、高室山(右から)


 
期待以上の展望が得られたことに気を良くして鞍掛峠に向かいます。


 
午前10時35分に鞍掛峠に戻る。


 
峠から少し登り返して行きます。


 
登って来た足跡を確認して巡視路へ下って行きます。


 
二番目の送電塔に戻ってきました。桜峠と茶野が見えます。右下には閉鎖中の国道306号。


 
午前11時15分に巡視路の入口まで戻ってきました。


 
午前11時30分に鞍掛橋に到着。
三国岳まで行けなかったのは残念だったが大体の様子は分かったので、
鈴鹿主稜線踏破の完結は次回に期すことにします。
路面はまだ凍結状態だったので帰路はスリップに気をつけて慎重に運転していきました。


コースタイム
往 鞍掛橋(7:50)−巡視路入口(8:05-8:10)−送電塔(8:40)−鞍掛峠(9:10)−焼尾山(9:40)
復 焼尾山(9:55)−鞍掛峠(10:35)−送電塔(11:00)−巡視路入口(11:15)−鞍掛橋(11:30)    


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