大普賢岳 2025年(令和7年)6月20日 |
午前4時50分に和佐又ヒュッテの駐車場を出発します。 今日も天気は良さそう。朝早いので今のところ涼しいが、これからの気温の上昇が気になる。 |
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車道に出て少し行くと登山口。 場所は以前と変わっていないが、だいぶ整備されたようで雰囲気が少し変わった感じがする。 |
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緩く登って行く途中で振り返ると昇って来たばかりの朝日が見えました。 |
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キャンプ場を通り抜け、車道を登って行くと和佐又のコルへの入口に着きました。 ここから登山道になります。 |
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10分ほどで和佐又のコル。ここで左に無双洞への道が分かれる。 伯母峰分岐から笙ノ窟へは直進。 |
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朝日を受ける木々の中を緩く登って行く。 |
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伯母峰分岐が近づくと少し急な登りとなる。 |
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午前5時50分に伯母峰分岐。 このあたりから笙ノ窟尾根に移って七窪尾根経由で伯母峰峠や伯母ヶ峯、さらには大台ヶ原へと行くことができます。 この4月末に歩いたところです。笙ノ窟尾根への取り付き部分は急斜面を横切る不明瞭な道ですが。 |
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岩窟群に向かって行きます。行く手にそれらしい岩壁が見えてきました。 |
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まず最初はシタン(指弾)の窟。 |
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指弾ノ窟を過ぎて鉄梯子を上って行きます。 |
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八経ヶ岳や弥山が見えます。手前は行者還岳。 |
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その左遠くに仏生嶽や孔雀岳。 |
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しばらく巻き道を進んで行きます。左側は切れ落ちているところもあります。 |
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朝日窟 |
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笙の窟。岩窟群の代表的存在。 |
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最後は鷲の窟。 |
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岩窟群を過ぎると日本岳のコルに向かって暫しの急登。 |
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登り着いたところは日本岳(孫普賢岳)と小普賢岳との鞍部。ここで少し休憩します。 後ろは日本岳。 |
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日本岳のコルから先は鉄梯子もある登りです。 |
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途中に咲いていたサラサドウダン。 道中何箇所かで見ましたが全体的にはほぼ終わりの状態でした。 |
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初夏の花。綺麗に咲いているのを見ることができて良かったです。 |
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ひとしきり登ったあとは岩の尾根を行きます。 |
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このような桟橋もあります。あまり見たくありませんが下がよく見えます。 |
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鉄梯子を登ったり下ったりして石ノ鼻に向かって行きます。 |
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午前6時40分に石ノ鼻。休憩を兼ねて大展望を楽しむ。 |
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まず登って来た東の方には日本岳の向こうに大台ヶ原。 右にマブシ嶺や中ノ嶺など台高南部の山々が続く。 |
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大台ヶ原の左には仙千代ヶ峰、大杉国見山、古ヶ丸山、池木屋山など。 手前に伯母ヶ峯の尖峰も見える。 |
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振り返れば小普賢岳(左)と大普賢岳。 |
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これから向かう大普賢岳 |
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石ノ鼻から先も鉄梯子の道は続く。 |
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途中に咲いていた花 |
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右手には木々の間に阿弥陀ヶ森。 |
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このあたりは平坦な巻き道です。 |
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小普賢岳ノ肩への鉄梯子 |
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午前7時10分ごろに小普賢岳ノ肩に到着。 |
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ここから小普賢岳と大普賢岳との鞍部に下ります。 |
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鞍部付近から見えた奥駈道の稜線。水太覗あたりかも。 |
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鞍部から大普賢岳に向かいます。最初はやはり鉄梯子。 |
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このような崖っぷちのところもあります。 手前に人工の石積があるが、どのようにして積み上げたのだろう。 |
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鉄梯子が終わったあとも急登は続く。 |
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途中の開けたところから大台ヶ原が見えました。 |
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鞍部から登り続けること30分ほどでようやく大峯奥駈道が見えてきました。 |
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午前7時45分ごろに奥駈道に合流しました。まず左に折れて大普賢岳に向かいます。 |
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午前7時55分に大普賢岳に到着。貸し切りです。 |
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山名板。第63行所(靡)と書かれている。 |
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山頂到着と同時に日が陰ってしまったので、日差しが出るまでエネルギーの補給を兼ねて休憩。 五月蠅いハエの中で待つこと30分ほどでようやく日が差し始めました。 写真は南の眺め。右手前の弥勒岳から左へ国見岳、七曜岳、行者還岳などの山々を経て奥駈道が弥山、八経ヶ岳へと続く。 さらに左遠くには仏生嶽や孔雀岳。笠捨山もうっすらと見える。(画像をクリックすると拡大されます) |
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西には稲村ヶ岳、山上ヶ岳、竜ヶ岳。山上ヶ岳の左遠くには金剛山と葛城山がうっすらと。 (画像をクリックすると拡大されます) |
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東には大台ヶ原と台高南部の山々。 (画像をクリックすると拡大されます) |
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充分展望を堪能したところで、最終目的地の経筥岩に向かいます。 大普賢岳から下って小さなピークを一つ越えると笹に覆われた鞍部に出ます。その先には小普賢岳のピーク。 この小普賢岳は笙ノ窟尾根上の小普賢岳とは別のピークです。 |
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小普賢岳のピークには大きな岩があり、その基部に多くの碑伝が置かれていました。 いろいろ説があるようですが、ここが第63靡とされているようです。 |
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小普賢岳から少し険しい急坂を下って行きます。日が差さず少し陰気なところです。 |
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さらに緩く下って行くと経筥岩への分岐に着きました。午前8時50分。 |
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ここで奥駈道と別れて薄い踏み跡を辿って行きます。 奥の大木の幹に碑伝が置かれているのは、ここを経筥岩遥拝所としていると言うことでしょうか。 |
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途中で踏み跡を見失ってしまったので、一旦分岐に戻り再度方向を確認して進んで行きました。 |
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何とか下降点まで来ました。あとは数十メートルを急降下です。 |
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シャクナゲの中を下って行きます。遠くに見えるのは伯母谷です。 |
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途中で倒木が行く手を遮っていたので、手前から道ともいえぬところを強引に下って行きます。 大きな荷物を背負っていると木々の間を抜けられない状況です。 |
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一旦下ったあと、ロープを頼りにもう一段下ってようやく経筥岩の前に出ました。 なんとか岩の前まで来ることができて目的が達せられました。午前9時5分着。 |
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役行者がこの経筥に法華経を納めたと伝えられていますが、 実際に岩を穿って造ったのは、この近くの脇ノ宿で修行を重ねる修験者だったのかも知れない。 強い信仰心と使命感あればこそのことでしょう。 |
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経筥岩のまわりには少ないながらもイワカガミが咲き残っていました。見ることができよかったです。 折角なのでここで少し休もうと思ったのですが、沢山の小さな虫が飛び回って耳などを噛みに来るので、 たまらなくなって5分ほどで退散しました。 |
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ロープを頼りに急登して行きます。 |
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さらに崖のような道なき道をよじ登って行きます。 |
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奥駈道には9時20分に戻ってきました。 経筥岩での滞在時間を除くと往復25分(片道10分)ほどだったようです。案外短時間でした。 |
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登り返して小普賢岳に戻ってきました。 |
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小普賢岳から下って鞍部を過ぎ登り返して行きます。再び日差しが戻ってきました。 |
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鞍部から大台ヶ原方面を眺めます。手前に伯母ヶ峯や七窪尾根が見えています。 |
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和佐又への分岐点に戻ってきました。 |
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分岐点から下る途中で笙ノ窟尾根の小普賢岳と遠くに大台ヶ原を眺める。 |
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見通しの良い桟橋まで下ってきました。 |
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小普賢岳が目の前に。 |
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小普賢岳の左には大台と大峰を繋ぐ七窪尾根と笙ノ窟尾根が見えます。その境目はどこか分かりません。 中央左は伯母谷です。 |
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上の写真の右の部分を拡大。 遠くの尖峰(中央左)は三角点のある伯母ヶ峯。その右手前に分水嶺の伯母ヶ峯(国土地理院地図の伯母ヶ峯)。 そこから手前に下ったところは伯母峰峠(写真では見えていない)。 峠から盛り上がってこちらに伸びてくる尾根が七窪尾根と笙ノ窟尾根。4月末に歩いたところです。 分水嶺の伯母ヶ峯の手前の山腹に大台ヶ原ドライブウェイが見えている。 |
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鞍部で少し休んでから小普賢岳ノ肩に登り返して行きます。 |
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午前10時40分に石ノ鼻を通過。 |
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午前10時50分に日本岳のコルに戻る。 |
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コルから下って行きます。 |
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鷲の窟の役行者像。左右は前鬼と後鬼。 |
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朝日窟の”大峯満山護法善神”と書かれた石碑。 |
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伯母峰分岐で一休み。弥山から釈迦ヶ岳方面が見えています。 |
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和佐又ノコルを通過。 |
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午前12時10分に和佐又ヒュッテの駐車場に戻ってきました。 今回は歩行距離は短かったが、道中各所から大峯や台高の展望を得られたこと、歴史を感じる経筥岩を間近かで見たこと、 4月に歩いた七窪尾根や笙ノ窟尾根を違う角度から眺めたこと、 そして幸いにもサラサドウダンを見ることができたことなど得るところは大きかった。 梅雨の中休みの暑さは想像したほどではなかったが、それでも結構体力を消耗した感じだった。 特に下りでは躓きや転倒などに気を遣ったせいか脚に負担がかかったようでした。 いつものことながら無事戻って来ることができてよかったです。 |
コースタイム |
往 和佐又ヒュッテ(4:50)−伯母峰分岐(5:50)−笙ノ窟(6:10)−石ノ鼻(6:40-6:50)−大普賢岳(7:55-8:30) −経筥岩分岐(8:50)−経筥岩(9:05) 復 経筥岩(9:10)−経筥岩分岐(9:20)−奥駈道分岐(9:40)−石ノ鼻(10:40)−伯母峰分岐(11:20-11:30) −和佐又ヒュッテ(12:10) |